日本共産党新座市議会議員団
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にいざ民報

2004.8.22  No.1077
日本共産党新座市委員会
ケアマネ、未利用者の声も集約
新座市が介護保険の利用実態調査
 新座市では来年度、介護保険事業計画の改定をおこなう際の資料とするため、利用実態調査をおこなっています。調査対象は、在宅介護の利用者千三百四十一人、施設介護の利用者三百八十二人のほか、ケアマネージャー百三十一人と介護認定を受けているが介護保険を利用していない七百三十一人です。回答は無記名。

 施設に入所している人にま、食事や入浴、職員の対応への満足度などかなり突っ込んだ質間もあり、どの程度本音がつかめるのかが注目されます。

 七百人を越える未利用者を対象に、「なぜ介護保険を利用していないのか」と質間し、1今のところ家族介護で手が足りている2他人を家に入れたくない3どのようなサービスがあるかわからない4利用料負担が大きいからなどの回答から選ぶようになっています。

 また市が独自におこなっている低所得者への利用料補助、診断書料補助などのサービスに対して、市民の認知度、今後の利用希望動向をつかもうとしています。

 今回の調査は、所得階層によってサービスの利用状況はどう変わるのか、保険料、利用料の負担感はどう違うのかなどの分析が可能な調査になっています。

 介護保険の利用者や未利用者の生の声をつかもうとする意欲的な姿勢を生かし、市の介護サービスをさらに拡充させてほしいものです。

 介護保険制度の見直しを進めている厚生労働省は、「介護費用の増加を極力抑える」という観点から、軽度の要介護者のサービス制限や、施設での部屋代、食費など国民負担の増加を打ち出しています。こういう時だけに市民の実態調査を元に行政とともに国に声をあげていきたいと思います。
英橋下のトンネル付近の交通安全を
 中野にお住まいの方から、「英橋の下のトンネル内は狭く、自転車や歩行者の通行が危ない。安全対策を」と要望がありました。以前「暗いので照明をつけて」と要望があり照明を増設してもらったトンネルです。

 「中野・大和田を住みよくする会」は早速7月5日朝7時20分〜8時40分の間の通行量を調査したところ、自転車537台、歩行者106人が通ることがわかりました。

 自転車の8割は高校生、歩行者の中で20人は新開小に向かう小学生でした。短い時間にこれだけの通行量で、自転車と歩行者、自転車と自転車がぶつりそうになっていました。

 「会」は保坂フミ子市議を通して県に対策を申し入れ、8月5日県の菊地義昭道路相談等担当課長と小島孝文道路公園治水担当課長が現場を確認し、当面自転車のスピードを抑えるため路面に2ケ所ポールを設置して安全対策を図ることになりました。

 抜本的に解決するには、さらに検討が必要と思われます。

(記・保坂市議)
「まちづくり条例」で大型店規制
第46回自治体学校in静岡で学んだこと
 都市計画法、建築基準法はもともと民間の開発には極めて規制が弱く、実際の開発は、自治体が作成した将来像(マスタープラン)に合致しているかは考慮されず進んでいます。また開発許可の基準は全国画一的で、地域の特性に合わせて独自の規制をおこなうことは困難です。さらに開発手続きは淡々と進められ近年、民間の建築主事が開発許可を出す場合が多く市民はますます蚊帳の外になっています。

 そこで、市町村が民間の開発を独自にコントロールすると共に、まちづくりへの市民参加のシステムを定めるために「まちづくり条例」づくりが進んでいます。

 地方分権一括法が制定され、自治体の条例制定権が大幅に拡大したことも追い風となっています。開発を「規制」できるが「禁止」することはできません。

 例えば「大型店」の規制に関して京都市の「まちづくり条例」は、大型店などの集客施設の適否を判断する基準として市内を7つのゾーンに区分し、「望ましい店舗面積の上限」を1000平米、3000平米、20000平米と数値で定めて指導・助言をおこない、実際に島津製作所が申請した三万六千平米の大型店の売り場面積の縮小に合意しました。

 「歩いて買い物ができる京都の商店街」を守るため上位法に違反せず、開発にどう縛りをかけていくか、市民や行政、専門家が智恵を集めていました。また、三鷹市の「まちづくり条例」は大型店や深夜営業の店舗も事前協議の対象とし、事業者に「環境評価レポートの提出」を義務づけていました。

 改正された都市計画法の条文を根拠に区画整理組合を解散した茨城や、国を上回る緑地を開発基準に付加した鎌倉市、開発の手続きのプロセスに「業者、行政、市民による協議」を入れた真鶴町など興味深い事例が紹介され勉強になりました。

 新座市は『自治基本条例』を準備中ですが、住民のまちづくり参加する権利、情報の公開、行政評価や財政状況とその公開、住民投票など、地方自治のシステムを確立する積極的な条例になるよう要望しましょう。

(記・工藤市議)
草の根の力出し切って「九条」守ろう
・・・私の戦争体験
 私が小学校に入った時は戦争真っ最中。授業中に空襲警報のサイレンが鳴ると学校近くの山林に逃げ込み、息を潜めて敵機の去るのを待つ。そんな日々が続き、小学校でまともに勉強した記憶がない。覚えている事といえば「欲しがりません、勝つまでは」と「鬼畜米英」を叩き込まれ、竹槍でワラ人形の胴に突きを入れる訓練をやらされたことぐらい。

 日本で三百万人、アジアで二千万人の尊い命が犠牲となり、小学3年の夏に終戦。この戦争を猛反省し二度と戦争はしないと誓い、多くの尊い命と引き替えに平和憲法が作られました。

 しかし、無反省の輩が九条を改悪しアメリカの侵略戦争に参戦できるように変えようとしている。日本を「戦争する国」に逆戻りさせることは絶対に許すことは出来ません。草の根の力を出し切って九条を守りましょう。

(新井康夫・道場在住)
勇気を出して戦争の語りべに
 8月8日に劇団俳優座稽古場で『朗読戦争とは2004』を聴きました。ともすれば消えそうになる『戦争』を自分の中で風化させないため、この公演は毎年行くようにしています。

 満州に残された孤児たちへの鎮魂歌「金のひしゃく」…増田昭一作の朗読では、会場いっばいにすすり泣きが広がりました。

 アラブの民族楽器カヌーンの演奏が流れる中での「イラクレポート」を聴くうちに、疎開先の大和田で機銃掃射を受けた時の光景がよみがえってきました。

 1945年、梅雨の晴れ間に庭に出て遊んでいると、突然飛行機が一機現れて、私達めがけて機銃掃射をはじめました。大慌てで家に逃げこんだので怪我はありませんでしたが、59年たった今でも飛行機が飛んでくると、その時の恐怖を思い出します。

 最後の舞台挨拶で岩崎加根子さんが、「戦争を語り合うことは出来ても戦争を語り継ぐことがむずかしい」と言われました。つらい体験を他人に語るのはとてもつらく、努力がいることです。でも戦争の足音はすぐそこまで来ています。何故か戦争はしずかに知らぬ間に忍び足でちかづいて来るのです。

 私達の子どもや孫たちを「金のひしゃく」に出てくる孤児たち=栄養失調のため下痢と衰弱がひどく歩けないので汚物にまみれたまま、這って一週間に一回だけのほどこしの一椀のお粥をもらいにくる=のようにしないために、戦争を語り伝えましよう。

 誤った過去を見直すため、勇気を出して戦争の語りべになりましょう。

(境野・新座団地在住)
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