日本共産党新座市議会議員団
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にいざ民報

2005.4.17  No.1110
日本共産党新座市委員会
下水道使用料値上げ 公民館有料化など
8億円もの「値上げ」を決定
日本共産党は引き下げの修正案を提案
自民、公明、民主が値上げに賛成

 3月議会には国民健康保険税(介護分)86%値上げ、下水道使用料40%値上げ、敬老金カットなど、新座市始まって以来の大規模な値上げと福祉サービス縮小案が続々と提案され、自民、公明、民主の賛成多数で可決されました。

「市民の暮らし第一に」と日本共産党は主張

 日本共産党は市民負担を少しでも軽くするため「値上げを市長提案の半額以下に引き下げる修正案」を提出し、全会派に賛同を呼びかけました。

 「市民の家計が苦しく大変な時に、県に言われるままの増税と福祉切捨ては許せない。大型道路建設や区画整理事業などを見直し、財政再建をすべき。市民の暮らしを第一に考えた財政運営が大切」と主張しました。

 与党議員は事前折衝では「市長提案の値上げは大幅すぎる。市民に説明できない」等と言いながら、公式の本会議ではすべて市長の言いなり。「修正案」は日本共産党6人と革新無所属星川一恵議員の7人の賛成にとどまりました。

「もっと値上げを」と自民、民主議員

 自民、民主議員は「財政が大変。値上げは止むを得ない」(並木平八議員・自民党)「厳しい市財政の現状に理解を示すしかない」(田中幸弘議員・民主党)と述べ、さらに「下水道料金は今まで何故値上げしてこなかったのか。今後は適時に値上げすべきだ」(並木傑議員・自民党、加藤文保議員・民主党)と値上げをあおる始末です。

 市民の暮らしの大変さや、なぜ市財政が悪化したのか、その原因と責任については誰ひとり語りませんでした。

「黙って賛成」の公明党

 公明党は終始ダンマリを決め込み、市長提案に賛成の「起立」をするのみでした。修正案は否決されましたが日本共産党は命と暮らしを守る運動を市民と力をあわせてさらに進めていきます。
主な条例と意見書に対する各党の態度
ひどい!何もかも値上げ・・・
<3月議会で決まったものの一部>
 値上げ6億円、福祉サービス廃止・縮小で2億円、計8億円の市民負担増が決定され、事態を知った市民から驚きや怒りの声がぞくぞくと寄せられています。

国保税値上げ(介護分) 86%の引き上げ

 所得割0・7を1・36に、均等割7500円を11000円に値上げしたので、さいたま市を抜きダントツ県下最高額に。「今でも国保税は高い。保険証がないと困るので必死に払っています」

下水道使用料値上げ 平均約40%の値上げ

 一般家庭1ケ月平均使用料(20立方m)の場合、995円が1330円に

都市計画税値上げ

(3年間毎年約7000万円ずつ値上げ)

敬老金縮小 77歳廃止、88歳、99歳以上各1万円減額

 「今年77歳になり敬老金がやっともらえると楽しみにしてました。77歳は廃止ですか。88歳まで生きられません」(大塚・畑中)

公民館、ふれあいの家など有料化 社会教育団体でも半額徴収

 「突然の有料化にびっくり。弱小なサークルはつぶれてしまいます。このまま黙って引き下がれません」(公民館利用者より)

基本健康診査が無料から1500円に

 「所沢や和光、上福岡など健診が無料の市は受診率が80%台と高く、新座市は今でも54%。病気の早期発見がさらに遅れるのではと心配です」(朝妻・石神)

集団資源回収の奨励金が1キロ7円から5円に

 「PTAの資源回収で年間約10万円収入が減り、市民会館を借りての行事が組めません。学校の壁など汚いのに大規模改修も先送りになったそうで本当にひどいです」(陣屋小PTA役員)

重度心身障害者手当、難病手当の縮小

 「障害者手当が8000円から5000円に。難病患者の手当も6000円カット。取りやすいところから取るのか。他に削るところがあるのではないでしょうか」(宗像・野火止)
「公共料金値上げ反対署名」は1万7千筆にも
 新座市始まって以来の大増税に対して、日本共産党は「いのちと暮らしをまもる実行委員会」(埼玉土建、民商、新婦人など8団体)と共に、「公共料金値上げ反対署名」を地域や駅頭などで市民に呼びかけ、短期間に1万7千筆の署名を集めて市長に提出しました。

 「小泉内閣が大増税・負担増を押しつけてきている時に、新座市まで値上げでは暮らしていけない」など市民の怒りの声が多数寄せられ、ファックスでも約百筆の署名が返信されました。公民館の利用者からは『有料化反対』の要望書提出もあり、本議会を市民が傍聴。

 このような運動が力となって、「配食サービス」や「就学援助」の改悪をストップさせることができました。

助かりました!

配食サービス 800円の予定が450円に

「妻が入院し週2回弁当を頼みカロリー計算もしてあり助かっていました。値上げの話に大変困っていましたが、皆さんの運動のおかげで450円に据え置かれ感謝しています」(山田・大和田)

就学援助(低所得家庭への学用品や給食費の援助制度)も世論の声で現状維持に。
市民サービス縮小の05年度一般会計予算
 05年度予算総額は342億2800万円。前年度比実質1・5%減。都市計画税の増税分七千万円や公民館使用料の増額分などを見込んでいます。

 主な建設事業は陣屋小の耐震補強工事。新座一丁目と栗原二丁目に集会所新設、栗原公園用地等の相続に伴う購入などです。

 予定していた学校トイレの改修や大規模改修を先送り、一年生の副担任教諭を半減するなど「財政難」を子どもたちにもしわ寄せ。道路維持補修費と改良費の各一億円カットは、今後市民からの要望に対応できるか心配です。

 敬老金や寝たきり老人手当など福祉サービス縮小も盛り込まれました。市税や保育料のコンビニ収納、差し押さえのための調査員増員など徴収体制を強めています。日本共産党は市民負担増や市民サービス縮小が含まれることを指摘して一般会計予算に反対しました。
新座市の財政は本当に苦しいの?
◎「財政悪化」に無反省な須田市長

 市長は05年度施政方針表明の中で財政が危機的なため、「東京都や近隣の市民サービス水準に合わせるのはやめる」「公共料金は今後、定期的に値上げをする」と公言し、全面的な値上げを提案しました。

 新座の財政は本当に苦しいのでしょうか。

◎新座市の財政力は県内でも上位

 『全国都市財政年報』(日経新聞社発行)は全国689市の03年度決算を比較し、最新のデータで財政比較をしています。これによると新座市民一人当たりの個人市民税額や財政力指数は全国、県内いずれも上位です。(下表参照)つまり財政力はあるのに財政運営に問題があったのです。

◎「財政悪化」の原因は二つある

 財政悪化の原因は二つ、一つは小泉内閣の「三位一体改革」で、地方交付税、補助金が大幅に削られたこと。もう一つは四市合併を視野に入れ750億円もの合併特例債をあてにして財政運営がゆるんだことです。市長は不要不急な52億円の大型道路建設で財政悪化を決定的にしながら、まったく無反省。市民に増税を押し付けました。

◎市長言いなりの議会(与党)にも責任

 自民、公明、民主の与党は市長の提案に何でも賛成して後押しし、借金を増やしてきました。議会のチェック機能を全く果たさなかった与党は、財政悪化の責任を重く受けとめるべきです。

◎大型事業削り、福祉を削るな

 日本共産党は「財政悪化に責任のない市民に増税を押しつけるな。大型道路や区画整理など大型事業の凍結、延期で財源を生み出し福祉や教育予算の確保を」と奮闘しています。
新座市の財政力は上位

◎市民一人当たり個人市民税額・・・ 5万1855円
(689市中80位、県内41市中9位と上位)


◎財政力指数・・・ 0・896
(689市中126位、県内41市中9位と上位)


◎市民一人当たりの将来の借金額・・・ 約35万円
(県内41市中4位と多い)


◎市民一人当たり職員人件費
(県内41市中35位と少ない)


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『全国都市財政年報』(日本経済新聞社発行)より
3月議会で質問しました
市政に提案日本共産党議員の一般質問
石島よう子
総務常任委員
石島よう子
1 若者の就職支援の施策と相談窓口を
2 家庭ゴミ有料化はやめよ
3 指定管理者制度は現在の雇用者を大切に
4 第五中学校区に子育て支援センター設置を
朝賀ひでよし
総務常任委員
朝賀ひでよし
1 下水道区域の拡大等と市財政状況の検討は
2 高齢者税控除の廃止、定率減税の縮減・廃止の市民生活への影響は
3 県道の歩道設置を県に働きかけよ
保坂フミ子
厚生常任委員
保坂フミ子
1 介護保険見直しで家事援助ヘルパー縮減やホテルコストへの対策を
2 青年のひきこもり対策に相談窓口と父母の交流の場を
3 川越街道の歩道整備を
工藤かおる
建設常任委員
工藤かおる
1 戦後60年手作りの平和事業を
2 中学校社会科教科書は歴史の真実を学べるものに
3 馬場三丁目の24時間遊興施設への対策
4 黒塗り公用車6台の削減を
こじか伸衛
建設常任委員長
こじか伸衛
1 財政再建のため大型公共事業・土地開発公社などの借金を増やすな
2 学校給食に新鮮な地元野菜利用を拡大せよ
3 陣屋通り伊豆殿橋などの安全対策を
笠原すすむ
文教経済常任委員
笠原すすむ
1 旧新座小跡地は売却せず市民利用を
2 自治基本条例の制定で、住民自治がいっそう前進することが大切
3 財政危機打開でも市民参加が必要
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