日本共産党新座市議会議員団
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にいざ民報

2005.10.2  No.1133
日本共産党新座市委員会
大型事業のために福祉けずるな
区画整理、大型道路などの見直しを
 小鹿伸衛議員は九月議会で、「市民に痛みを押し付けないために、大型公共事業を今こそ真剣に見直せ。」と一般質問しました。

 小鹿議員は「市税収入は99年の222億円から04年は199億円と市民の所得が23億円も落ち込み、これからの税収増は見込めない。それなのに市長は112億円かかる『新座駅南口第二土地区画整理事業』を推進しようとしている。地権者の土地利用計画をよく聞き、計画をスローダウンすべき」と批判。当初なかった電線地中化工事(警察側も入れて約4億円)、野火止用水の復元工事(3億2844万円)、公園・緑地整備(1億100万円)は、一般財源で行うのが筋だ。」と主張しました。

 しかし市長は「当初になかったものも何としてもやりたい。ただ規模や内容は検討はする。」と計画に固執しました。
 
 小鹿議員はさらに、「『新座駅北口区画整理事業』は1年くらいの先送りでなく5年は凍結すべきだ。」と提案。しかし市長は「今年は都市計画決定をやった。来年は事業認可をとるところまでやらしてもらいたい。事業計画は検討する。」と答弁しました。

 さらに50億8800万円もかかる『東久留米志木線都市計画道路事業』は、3分の1が借金で後年度支払わなくてはなりません。『土地開発公社の財政健全化』のために毎年10億円の拠出金が続くのに、新たに5年間で40億円近くの一般財源からの支出も予定されています。

 小鹿議員は「市長の予算編成権は強い権利であり、今日の財政悪化を招いた市長の責任は極めて重い。ここに及んでも借金で大型事業を推進しようとする市長は財政への危機感が全く稀薄だ。このままでは後年度、借金返済に追われ、市民の福祉や教育にまわすお金はないではないか。市民に痛みをまた押し付けるのか。」と厳しく指摘し、大型事業の凍結、見直しを強く要求しました。
アスベスト 学校給食の回転釜にも使用
一ヶ月以内に入れ替え
 9月26日の本会議で教育長から「学校給食の調理器具からアスベスト使用があった」と報告がありました。これまで市教委は「メーカーに問い合せた結果、回転釜にはアスベストは使用されていない」と答弁してきました。

 ところが、「片山小の回転釜を分解し掃除した所、アスベストを発見し、急いで全校の回転釜を点検すると11台にアスベスト使用が判明した。特に4小は5台すべてにアスベストが使用されていたため、24日土曜日に4台を入れ替えし、月曜からの給食に支障はなかった」との報告でした。

 アスベストが使用されていた、野火止、東北、西堀、片山、栗原の各小学校は早急に購入するか、使用していない釜の移設で対応するそうです。

 新座の学校給食は炊飯から煮炊き、野菜の湯通しまですべて回転釜を使っているため、早急に対処すべきです。
「駐車場」 整備の名目で運動場を新設か?
 文教経済常任委員会の決算審査の中で、馬場運動場の駐車場整備に問題があったことが、明らかになりました。

 馬場運動場の駐車場は38台だけで狭く、ソフトボール大会などの時は困っている。地権者に相続が発生し、市に買ってほしいと要望もされているとのことで、昨年12月議会で5000万円で市が購入しました。

 ところが6月に市民から「駐車場に車を置こうとしたら、野球の練習の邪魔になるから置くなと言われた。何のための駐車場か」という話が日本共産党市議団に来ました。調査の結果、1購入した土地に駐車のラインを引いていない。2駐車場にしては出入り口が狭い。3市のスポーツ担当者が「将来を考えてダスト舗装にした」と言っている。などのことから駐車場整備という名目で実際には運動場施設を新設した疑いが強くなりました。

 決算審議で日本共産党市議は、「殿山運動場が30台(砂利)、大和田運動場が60台(砂利)、野火止運動場が15台(砂利)なのに、なぜ馬場運動場の新規の100台はダスト舗装にして800万円を越える整備費を使ったのか」と追求しました。

 担当課長は「新設駐車場の裏側に納税猶予の農地があり、将来それをお借りできた場合、新設駐車場と一体化してサブグラウンドとして利用できる。それを考えてダスト舗装した」と答えました。

 「財政が大変な時に、駐車場整備と言いながら将来のグラウンドにするためにダスト舗装にしたのか。」と追求され、課長は「将来」の箇所は議事録から削除してほしいと訂正しました。

 この「駐車場」は保守系議員が一般質問で要望した経過もあります。

 文教経済常任委員会ではこの件に関し、「馬場運動場の駐車場整備工事については、財政状況や他の運動施設の状況などよく考慮して執行すべきであった」との意見を付すことを全会一致で決めました。
都内病院、大病院でも早く実施を
乳幼児医療費など窓口払い無料化を
 工藤かおる議員は「乳幼児医療費の窓口払い無料化が7月から実施されたが、大きな病院や都内の病院では実施されていない。『窓口で現金を要求された』『話が違う』と市民から苦情が来ている。なぜ遅れているのか。早く実施すべきだ」と一般質問しました。

 窓口払い無料化は、お財布の心配なく医者にかかれることから、子育て世代の強い願いで、新座市は他市に先駆けて開始しています。しかし、新座志木中央病院などの救急病院が実施していないのをはじめ、大泉や西東京市の病院はまだです。
 
 市長は「窓口無料化の医院、歯科、薬局などは4市で438の医療機関で実施しているが、まだ未実施は149機関です。まず未実施の149機関にお願いしてから東京都内の病院と契約をする。大きい病院ができない理由はコンピューターソフトの入れ替えに金額がかかり、4市足並みを揃えてから実施したいと聞いている」と答弁しました。
 
 工藤議員は「新座は地形の関係から都内の小児科にかかっている市民も多い。新座市民の受診数の多い医療機関から先に契約を結ぶようやり方を変えるべきだ。また、志木中央病院も朝霞台中央病院も市から連絡が来たのが6月中旬で、とても準備が間に合わなかったと聞いている。なぜこんなに周知が遅れたのか」と再質問。市長は「4市の医療機関から先に契約を」と繰り返しましたが、最後に「都内とも交渉をする」と答弁しました。周知が遅れた理由は明らかにしませんでした。


乳幼児医療費など福祉3医療費の窓口無料化 未実施の医療機関

新座市 新座志木中央総合病院
    コスモ・ファーマシー、コスモ薬局
    新座病院・ナツメ薬局
朝霞市 朝霞台中央総合病院・アカネ薬局
    村山病院
志木市 志木市立救急市民病院
和光市 独立行政法人国立病院機構埼玉病院
「ポンプ設置が必要」と答弁
中野地域の雨水対策を要求
 保坂フミ子議員は一般質問で「台風11号による8月25日、26日の豪雨で特に中野地域の道路冠水、床下浸水への対策を」と訴えました。中野地域は日常の雨水は中野川と坂ノ下川が合流し、竹間沢の雨水も取り込んで柳瀬川に流れ落ちますが、雨量が多くなると、浦所バイパスからも川のよう水が流れこみ、飲みきれずに逆流して中野2丁目が冠水し、被害は今年で6回目。放置できない事態です。

 市長は「上流の所沢市が既存の1万トンの調整池に加えて3千トンの調整池を設置する。市としても柳瀬川の水位が上がった時でも中野川の水が柳瀬川に落とせるよう、ポンプの設置が必要と考えている。それには6000万円かかり、県の補助もある」と答弁。冠水対策の解決の方法はあることを明らかにしました。
新座市民の生存権守る「非核平和都市宣言」を
 石島よう子議員は「被爆60年を迎えた今年、市民の平和的生存権を守る立場に立って非核平和都市宣言をあげる考えはないか」と質問しました。
 
 昨日北京での6カ国協議で核を巡る共同声明が発表され北東アジアの一員として平和と安全に努力する日本政府の責任は重くなりました。また、5月にはNPT再検討会議が開催され核廃絶に向けて各国がどう努力するか注目が集まった年でもあります。

 また、世界112カ国1080都市が賛同する平和市長会では「核兵器が使用されれば都市が最も悲惨は目に合わなくてはならない」との認識のもとで市民の安全を守るべき市長が連携して被爆75周年にあたる2020年までに核兵器廃絶を実現するためのビジョンを提唱し緊急行動を進めています。

 日本でも全国市長会は「核兵器のない世界の一日も早い実現を求める決議」が採択されました。

 石島議員はこうした国内外の動きをあげ、「17年前に健康平和都市宣言をしてから世界の情勢は激変している。自治体が声をあげていくことが、政府を動かすことにつながる。市民の中に非核平和の世論を広げるために都市宣言をあげよ」と質問。市長は「核の問題は一市長が云々しても。全国市長会も一枚岩ではない。健康平和都市宣言があるので改めて宣言をあげる考えはない」等と、従来通りの後ろ向きの答弁を繰り返しました。
11月に除去工事
新堀小音楽室天井のアスベスト
 新座市議会全員協議会が9月20日に開かれ、アスベスト問題で市長報告がありました。「1新堀小音楽室は11月初旬にアスベスト除去工事を行う。2小中学校22校すべてを再調査した結果、新たにアスベスト使用が疑わしい箇所が8箇所あったので、いずれも分析検査をすることにした。」との事でした。
 
 市長は、「新堀小の音楽室が閉鎖されていることは最近聞いた。授業に支障がある状態を放置できない。予備費を流用してでも工事を行いたい。9月の階段室の工事と同時にできなく申し訳ない。工事会社のメドがついたので、11月初めに実施したい」と陳謝しました。

 この件は、9月14日の文教経済常任委員会の視察の際、新堀小の音楽室天井のアスベスト使用のため閉鎖されていることが発覚し、笠原進議員が委員会で指摘していたもの。教育長は市長と相談し、早急に対処すると約束していました。

(民報先週号にも掲載)
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