日本共産党新座市議会議員団
← 前号  |  インデックス  |  次号 →-
にいざ民報

2006.7.2  No.1170
日本共産党新座市委員会
なつかしさが込み上げる学校を
 6月21日、新座市民会館で「守ろう生かそう教育基本法!新座市民の集い」(憲法・教育基本法改悪に反対する新座市共同センター等主催)が開かれ、金八先生のモデルとなった三上満さんの記念講演は約百名の教職員、市民に深い感動を与えました。
最大の美徳は「天皇のために死ぬこと」
(教育勅語)の反省から

 「昭和20年、終戦間近な時に満州大連市の中学生たちがソ連との国境地帯に列車で送り込まれました。日本の満州軍が態勢立て直しの時間を稼ぐ間、中学生たちが兵隊の服を着せられ『かかし作戦』をしたのです。戦前の教育は、天皇のために死ぬことが最大の美徳と教育勅語で徹底して教えられました。その反省から今の教育基本法が作られているのです。国家のための教育ではなく『教育は人格の完成をめざし』ている(第一条)のです。その改悪は許せません」
 穏やかだが厳しい三上満氏の声が響き会場いっぱいの約百人の参加者は頷いたりノートをとりながら熱心に聞き入りました。

教師から《ゆとりと自由》を奪っては、良い教育はできない

 三上氏は「教育基本法は教育勅語に代わる教育宣言であり実践指針である。」と解明。「戦後間もない頃の文部省は『学校長は専制的な経営者ではだめ、何でも自分一人で決めてはいけない』など素晴らしいことを言っている。現在の文科省とは180度違っていた。文科省は教師からゆとりと自由を奪っているがそれでは良い教育はできない。どんなに学校が荒れていても『学校に来るな』とは言わなかった。『学校に来いよ』と言い続けてきた。学校へなつかしさがこみ上げてこないような学校はダメだ」と語りました。

秋の臨時国会で必ず廃案に

●講演に先立つ第一部では、主催者団体から運動の報告や決意表明がありました。

●新婦人は4名で紙芝居での訴え。教職員組合は「学校現場がテスト、テストで追われ、教育が数宇を追いかける仕事に変わってきている」と告発。年金者組合の斎藤さんは「戦前の教育がどんなに個人を犠牲にし国家のための教育だったか」を語りました。(下記参照)

●母親連絡会の竹森さんは「社会教育は憲法、教育基本法に基づいて行われ公民館は無料だったが、新座市は財政難を理由に有料化した」と批判。共産党の笠原市議は「教育基本法改悪は『海外で戦争する国づくり』と国策に従う人間づくりが狙いだが、自衛隊の海外での戦闘にむけた訓練がすでに朝霞基地で行われている」と告発。

●谷森さんは「東京都七生養護学校での性教育への無法な攻撃は、教師の自主的な教育実践への弾圧でこのような権力による教育への介入が教育基本法改悪の狙いの一つ」と発言しました。

●センターからは「毎週水曜日に志木駅、ひぱりケ丘駅、新座駅で6回の宣伝活動を行い、署名300筆、約2300枚のビラを配布してきたが、秋の臨時国会に向け全戸配布ビラも予定して運動を強化しよう」と訴えがありました。
ひたすら「神風」を信じて  ー斉藤セツ・東3

 私は1929年に生まれ35年に小学校に入学。国語教科書は「ススメ、ススメ、兵隊ススメ」で始まり、私は全校朗読会で「木口小平は死んでもラッパを離しませんでした」と読み上げたのは忘れられません。

 毎朝国旗掲揚、皇居を拝み毎日「青空高く日の丸揚げてああ美しい日本の旗は」と謳いました。

 戦争が熾烈を極める中、小学生は防空演習、食糧補強のためのイナゴ取り、出征兵士があれば日の丸の小旗をもって「忠勇無双の我が兵は」と声を限りに謳ったものです。高等小学校でも授業は無く作業着に着替えて毎日農作業と勤労奉仕、軍事訓練。その時はしっかり洗脳されていますから不満も疑問も感じない。本土空襲も連日のようにあり、唯ひたすら「神風」が吹くのを待ちました。

 「大東亜戦争は日本の自存自衛のため、アジアを欧米から開放であり大東亜共栄圏建設のため一億臣民は頑張る、聖戦だ」と言われたことを信じ天皇のために命を捧げることが至上命令だったのです。

 ラジオは大本営発表で「帝国陸海軍は敵機○○機を撃沈せり、わが方の損害軽微なり」といった具合で敗戦の兆しが見えても真実を報道しなかったのです。

 こうした体験から言えることは、戦争はある日突然やってくるのではなく、教育、情報操作、様々の規制などの中で準備されていくのだということ、いま教科書で「愛国心」を強要する動きや、体制側に不利と思われる事は報道しないマスコミの報道などが、戦前とダブり慄然とする思いです。二度と再び息子や孫たちを戦争に奪われないよう行動を起こす時ではないでしょうか。
痛い 市民税の増税
 先週号で「市民税がO円から3万円に」の記事を寄せてくれた市民が、ここ数年の自分の年金、所得税等の変動を教えてくださったので紹介します。年金が「物価スライド」で減っているのに増税されたのが一目瞭然です。
市民税の増税
「かんぽ」で7万円も損
 郵便局のかんぽ(簡易保険)に入っていますが、この程新座郵便局から「保険料徴収団体を廃止するので、今後保険料は金融機関に払い込みをお願いしたい」旨の通知が突如20日付けで郵送されてきました。

 今月末まで振込先を決めよと官僚的なやり方に腹が立ちます。しかもこれまで保険料は団体加入割引4%でしたが、口座振替で1.5%に減ってしまう。(窓口払いは割引なし)。私の場合、満期まであと8年あるので口座振替にしても毎月729円増になり、8年間で6万9984円、約7万円も損をすることが分かりました。

 民営化でサービスが良くなるどころか低下です。徴収していた団地の知人もキチンとした説明がなく解雇されるとの事。r官から民へ」の小泉改革でサービス低下と負担増をこうむるのは結局、末端の庶民なのだと実感です。

(投稿 S生・新座団地)
床の張替え、雨漏り修理など
安心、安全な保育環境を
 保坂フミ子議員は6月議会の一般質問で「市立保育園の老朽化問題」をとりあげ、各園からの改修要望の資料を元に、「修繕費を増額せよ」と要求しました。

 市長は「要望に応じて修繕をおこなっている。これ以上は建て替えしかない」等と答弁しましたが『後期基本計画』で建替え計画はありません。

 市立保育園は1969年から73年までに6ヵ所、83年に最後の第七保育園が建設され、築30年以上の園がほとんどです。北野保育園は木造です。

 今年度は7百万円の予算を予定していますが各園からの長年の要望がなかなか実現していません。下表のように、1歳児手洗い(第一保育園)0歳児室換気扇(第二保育園)、雨漏りや1歳児トイレの換気扇設置(大正保育園)などが各園から出され、給食調理室のエアコン設置は全園から希望が出されています。保坂議員は「安心して保育に専念できるよう修繕費の増額をするべき」と強く要求しました。
各保育園からの要望
傷んだ市道の補修を
 朝賀英義議員は「市内の市道が傷んでいる。計画的な改修を」と質問しました。

 市役所前の道路、水道道路、池田小学校裏の道路、富士見新道などに特に傷みが目立っています。

 朝賀議員は「道路改修関係の予算は年々減り、昨年度は一昨年度の半分に減っている。改修の必要なところが先延ばしになっているのではないか。歩道(新設もすすめているが計画的な改修が必要では」と市の考えを質しました。

 市は「傷んでいるところの部分改修しながら進めていく。なかなか計画的にできないができるだけの改修はしたい」と答えるにとどまりました。
年々減る道路補修費
4万円以上の減税になります
障害者控除の周知を
 工藤かおる議員は6月議会の一般質問で「介護保険の認定者に障害者控除を申請するようさらに周知を」と提案しました。

 今年は老年者控除や定率減税の廃止、65歳以上の非課税措置の廃止など、特に高齢者へ増税が襲ってきています。

 工藤市議は「特別障害者控除は所得税40万、住民税30万の控除で最低4万円以上の減税になる。新座市で介護保険に認定されても障害者控除の申請が少ないのは市民がまだ理解していないからではないか。」と所沢市の広報を例にとりました。

 所沢市では、「介護保険に認定され、半身マヒ、食事や排便など日常生活に支障があり身体障害者と同様と認められる場合は、市が発行する証明書により身体障害者控除が受けられます。介護度3、4、5の重度の方は特別障害者控除の対象となる可能性がある」と具体的に書かれてあります。

 工藤市議はさらに、「寝たきり手当(最重度要介護手当)を受けている方で、減税されていない方がいないように控除を申請するよう通知はできかいか」と提案。

 市長、福祉部長は「広報を分かりやすい表現にしていく」「寝たきり手当の受給者に個別通知をしていく」と答弁しました。
← 前号  |  インデックス  |  次号 →